50の手習い。「オッサンの管釣りブログ」

50を過ぎてから管マス釣りを始めた素人オッサンの記録と、何故かフェラーリのメカニズム解説、自作ギターアンプやオーディオアンプの紹介、副業である執筆業のことも時々解説しちゃう。

番外:アンプに使っている部品 コンデンサ編

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前回は真空管を紹介したので、今回からは私がアンプを作る時に使っている他の部品も紹介してみたいと思います。

何かどんどんタイトルと離れて、すっかりアンプのブログになってますけどね。(笑

釣りがテーマだと、釣りに行った時か何か買った時位しかネタが無いんですよ。次に何か買うか釣り行くまでは、アンプとフェラーリネタで繋いでみようかと思います。

アンプを作り始めた頃は、色々と調べて何やら入手しにくいビンテージパーツを探して買って、届いた品を見ながら悦に入っていたのでありますが、何台も作って慣れてくると、そこそこの性能で入手性や使いやすさやを考えて選ぶように変わってきました。

コンデンサは特にその傾向で、ビンテージの電解とかオイルコンデンサに、いきなり真空管の電源回路の電圧を掛けるのは、ちょっと怖いですしね。

ちなみに私は、音的に重要なところは何種類かのコンデンサをパラにして、それぞれの音をミックスするとか、そんな方法で音質を調整しています。例えば、カップリングコンデンサには、フィルムにスチロールコンデンサ(以下スチコンと表記)をパラにしたりとか。

スチコンは大容量品が無いのですが、フィルムの容量に対して500分の1くらいでも、ちゃんとスチコンの音が乗るからパラは結構便利な使い方です。

具体的にはどんな銘柄を使っているかというと、意外とオーディオアンプを作る時と選ぶ銘柄は変わらず、分けているのは線材くらいです。具体的な銘柄は以下の通りで、

 

「電源部」

整流した後の平滑部には、大体F&Tの電解コンデンサを使っています。

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 スペースの都合でブロックコンデンサを使う時は、JJ製を使うこともありますけど稀ですね。オーディオの時から使っている品で、高品質な割にはそんなに高くなくて、入手性も良いからという理由。あと黒金でカッコ良い。

これは、

https://www.garrettaudio.com/

で買ってます。

 

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シズキのオイルコンデンサ。近所のサトー電気で100円だったので、まとめ買いしてあります。0.22μFなのに、上のF&T電解コン22μと同じ位のサイズです。

電子部品専門店サトー電気

電源平滑部のチョークコイル後辺りに入れるのが定番になっているという、おまじないの類なんですが使っています。

 

カップリング」

 かつては、Vishay社のMKT1813というコンデンサを使っていたのですが、何となく銘柄を変えてみたらこっちで良いかなということで、現在はMalloryの150’sを使っています。

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Mallory 150's

これにしたのは、私のレイアウトの仕方という理由が大きいです。いつも回路のボリュームに対して、ちょっと小さめなシャーシにパーツを押し込む傾向があるので、耐圧630Vなのにこんなに小さいの?というメリットは大きくて、音も好みに合いますね。

私は基本的にカップリングコンデンサは2種類をパラにして使うので、相棒がいましてそれは、

 

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同じくMalloryのスチコン4700pF、耐圧500Vの品で、大体これと抱き合わせて使ってます。スチコン特有の、パンチがありながらも倍音タップリな音が乗るので、これは私も平井さんも大好きなコンデンサです。ちなみに平井さんは銀色のやつと呼んでます。

マロリー、スチコン、高耐圧、高容量バンバンで満貫くらいかな。

でもそれって、具体的にどんな音?ってなりますよね。動画でいうと、クリーントーンで単弦弾いてる時に、和音のようなポワーンとした音が残りますよね。この音です。

平井さんスペシャルの場合、不要な低音はガッツリとカットしてしまうので、トーンコントロール次段のカップリングに、このスチコンと違うスチコンをパラにして7,000pF位で使ったりもします。

上でリンクを貼っているギャレットオーディオに在庫があった頃まとめ買いしたのですが、最近は入手困難みたいで、あとギターアンプ2台分で枯渇します。現在は代替品を色々と試しているところです。 

 

「カソードのパスコン

カソードのパスコンは、オーディオの頃からSANYOのOSコンを使っていたので、その流れでOSコンを使い、フィルムをパラにしています。

 

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現在でも入手できなくはないのですが年々価格は上がっているので、これも代替品を探した方が良い品です。

オーディオでは初段のカソードに、250~350μFの容量で使ってますが、ギターアンプではそんなに必要なくて、22μFで充分です。

明るくて解像度が高い音で、かなりのお気に入りです。

プリ管のカソードパスコンに使うと、掛かる電圧はせいぜい1V前後なので、エージングに時間が掛かる印象です。

組み立ててスグは何か音がモヤモヤしていたのが、段々とハッキリしてどんどん澄んだ音になっていく様が、何か自作の醍醐味って感じで良いですね。

 

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WIMA MKS2

カソードのパスコンにパラで付けているのが、このWIMA MKS2です。

このコンデンサは以前から知ってはいたのですが、使い始めたのは割と最近で、それまではJantzenとかのバカでかい1μFをパラにしてました。試しにエフェクターを作った時とか、知人に頼まれてオペアンプを使った市販ギターアンプを修理するついでに、コンデンサをこれで統一してみたら、何これ音良いじゃんとなりまして、それからはこれの1μFをまとめ買いしてストックしてます。

耐圧が63Vあるので、私がよく使う出力管のEL34カソードにもパラで使えますし、トーンコントロール回路も、これとスチコンで構成しています。

 

「その他」

その他といっても、スチコン使えるところはスチコン使ってます。

例えば、トーンコントロールのハイパスとか、抵抗で分圧して次段への入力レベルを下げる回路のハイ落ち防止で抵抗にパラで入れるとか、容量がピコファラッドで耐圧が低くても大丈夫な箇所は、大体これです。

 

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 Xiconが入手性良いので、小容量はこれを各種ストックして使っています。

これもギャレットオーディオで購入しているのですが、久々に覗いてみたら生産終了になってますね。今までは一番入手性が良かっただけに、ちょっと残念。

あとはサトー電気でも在庫している時があるので、店に行った時は、「スチコンある?」って聞いて、使った分を補充してます。ただ、サトー電気のは三角マークの松下とかNECのデッドストックなので、耐圧不明なのが混ざっているのと、リードの錆を落としてからハンダ付けするとかの手間はかかります。

以上が私のコンデンサ選びなんですが、書いてて思ったんですけど意外とバリエーションは少ないですね。これと思った品は使い続けるのが自分のスタンスなんだなって、改めて確認した次第でありまして。