50の手習い。「オッサンの管釣りブログ」

50を過ぎてから管マス釣りを始めた素人オッサンの記録と、何故かフェラーリのメカニズム解説、自作ギターアンプやオーディオアンプの紹介、副業である執筆業のことも時々解説しちゃう。

番外:自作ギターアンプ6号機の製作過程

f:id:tenaraioyaji:20200315192930j:plain

今回は、またまたギターアンプネタとなりまして、自作6号機「Jewelbox」の製作過程を、写真を中心に紹介してみたいと思います。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411170234j:plain

タカチで寸法オーダーしたシャーシです。
まずは優先順位が高い各種コントロールのボリュームとプリ管の位置決めをして、先に場所を確保しちゃいます。写真は、それから残りの大物部品の配置を検討しているところで、うーんカツカツだなあ。とかブツブツ言いながら、ちょっとずつ配置を変えて収まりの良い所を探しているところです。

トランスは3つ共、オーディオで良く使っていたノグチトランスのオリジナル品。ギター用を謳っているトランスは、スペックを見た感じ私が作る回路には使いどころが難しいという理由です。

そういえばノグチトランスは閉店しまして、ゼネラルトランスという会社が引き継いでいるみたいです。

ちなみにアンプを製作しているのは私の居間である畳部屋。スピーカーが3セットと真空管アンプがオーディオ用2台とギター用が1台並んで、その横には釣り道具があるという、何だか良く分からないスペースとなっております。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411170946j:plain

やっとレイアウトが決まり、穴開け位置と寸法をマーキングし終わったところ。

今回は結構な詰め込み方をするので、実体配線図も起こしておきました。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411171210j:plain

穴開けを終えて、何かここ強度的に弱くね?と思い、開口部が大きい所に補強を入れたところ。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411171428j:plain

L型のアングルをリベット止めしています。昔のフェンダーと同じシャーシ逆さまマウントなので、シャーシの天板を引っ張る方向にトランスなど重量物の力が掛かりますので、剛性の確保には結構気を遣います。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411171737j:plain

マーシャルの箱に合わせてシャーシをマウントするための穴を開け、これでシャーシの加工は完了。あとは部品を取り付けていきます。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411171958j:plain

部品を付ける前に文字をレタリングで入れておきます。ちなみにこれ、昔カセットレーベルとか作るの流行った時に、ボールペンのキャップとかでゴシゴシやって、「MY BEST」とか転写するアレです。

まだ作って売ってるのがスゴイですね。というか世代がバレバレです。

これはサトー電気の店頭在庫を買ったのですが、久々にこのレタリングと対面した時は、何だか30年以上前の甘酸っぱい記憶であります、夜なべしてカセットレーベル作って、次の日には好きな子にクールっぽく気取りながら渡した様子とかが蘇ってですね。ちょっとクラクラしながらも平静を装ってレジに向かいました。

そのままだと剥がれやすいので、上から割りと厚めのクリア塗装をしてあります。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411172456j:plain

シャーシにパーツを取り付けながらアース母線を張って、

 

f:id:tenaraioyaji:20200411172758j:plain

配線はヒーターから始めて、次はカソード周りの抵抗やコンデンサといった具合で、シャーシ側に近いところから部品の取り付けを進めていきます。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411173409j:plain

細かい過程は端折りまして、これはプリ2段目と出力管周辺。

ギター用語だとポイント・トゥ・ポイント配線ですか。ギター関係は用語がカッコ良いです。カソードの抵抗とアースが最短距離になることを優先して配線を取り回すので、市販のポイント・ポイントを謳う真空管ギターアンプ内部とは、見た目が全然違います。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411174001j:plain

プリ終段。左がカソードフォロア出力段なんですけど、狭いところに詰め込み過ぎて、後から出力レベルを調整するのに抵抗を付け替えるのが大変だった。

 

f:id:tenaraioyaji:20200411174038j:plain

整流管の配線と電源まわり。 

 

f:id:tenaraioyaji:20200411174114j:plain

 ヒーターに電源供給する基盤。隙間を見つけて押し込んであります。

 

f:id:tenaraioyaji:20200328102409j:plain

完成したところの裏側。

 

f:id:tenaraioyaji:20200328102321j:plain

表側です。

でもこれ、バージョン1の写真なので、この後に発振対策と各部の電圧調整に追われて、さんざんバラしたり組み立てたりを繰り返したので、これなら良いだろうと完成したのは数ヶ月後のことでした。

次回のギターアンプネタでは、抵抗、コンデンサ、配線以外のパーツで、例えばハンダとかの気に入った品を紹介してみたいと思います。