50の手習い。「オッサンの管釣りブログ」

50を過ぎてから管マス釣りを始めた素人オッサンの記録と、何故かフェラーリのメカニズム解説、自作ギターアンプやオーディオアンプの紹介、副業である執筆業のことも時々解説しちゃう。

番外:自作ギターアンプの紹介その3「Jewelbox」

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平井さんからリンクして頂いた記念で、ギターアンプ関係3連発でいきます。

 


自作ギターアンプ6号機

 これが現在のところ最新の6号機、調整前のバージョン1です。

平井さんは右手しか見えませんが、完成後の試奏をお願いした時の動画です。

 


自作ギターアンプ6号機完成

これがバージョン2が完成した時に試奏をお願いした時の動画です。

アンプ側のゲインとボリュームは固定で、ギター側のボリュームだけ絞っても、音痩せせずにクリーンになるという、何かこれ上手く作れたじゃん。という自画自賛の動画であります。

ストラトは平井さんのではなく私の日本製新品です。それを自分でカスタムして、その内容は、スイッチはUSA、ポットはCTSコンデンサはスプラグのビンテージセラミック、スイッチ周りと内部シールドの配線は、どっちも50年代に製造されたウエスタンの単線といった内容で、ストラトっぽい骨太なジャキジャキさを、自分なりに考えてアレンジしてみました。あと新品の時点でも6弦の高さが気に入らなかったから、ナットを牛骨品に交換してから弦高調整しました。

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(画像クリックで拡大します)

これが最終バージョンの回路図です。

真空管は、5755×4、JJのEZ81、出力管は当初エレハモのEL84でしたが、後にJJのEL844に変更しました。

初段パラ以外は、SEND端子まで5号機のクリーンチャンネル回路を踏襲。片球余ったので、終段手前は何となくカソードフォロアにしてみました。電源部は昔ながらの整流管とチョークコイルの組み合わせです。整流管は結構一杯のところを使うので、保護抵抗を追加。

最初は電圧タップを320Vのところで使い、全球定格オーバーというアホな設計で一度仕上げてみたのですが、発振しまくりでロクにギターの音は出ず、ピーとかギャーとかいってばかりだったので、対策に疲れて電圧を下げました。高電圧をかけた発振ギリ手前の音を一度聞いてしまうと、どうしてもそこを狙いたくなるんですよ。カソードフォロアが直結じゃないのは、電圧高過ぎで不安定だった頃の名残りです。

JJのEL844は、定格オーバーには特に弱かった印象です。でも普通の84より音が良いので、844専用に回路を変更し、当初5w位だったパワーは4w位に落ちました。でもスピーカーの効率が良いのか、結構デカイ音出ますよ。

バージョン1からの他の変更点は、負帰還(プレゼンス)を廃止して帰還無しに。SENDの出力レベル微調整のボリュームを最初は付けていたのですが、意味が無いので廃止。そんなところです。

で、これだけの部品点数を、8インチスピーカーの市販品アンプ筐体に納めてしまおうという。そんな高品質のパーツや拘りの回路が、小さなケースぎゅうぎゅうに収まるというイメージから、「Jewelbox」と命名しました。

 

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ブックオフで2,600円だったかな。マーシャルのMG何とかだったと思うんですけど、買って速攻でバラして外箱だけに。中身は会社のギター弾きの同僚にあげました。

それで箱を採寸、そこに収める市販のケースは存在しないので、タカチというメーカーに寸法指定でセミオーダーのシャーシを注文。

その限られた寸法に何とかかんとか全てのパーツを収めたのが上の写真です。

電源のブロックコンデンサをシャーシ上マウントにして、シャーシ裏のスペースを空けるとか、そんな工夫をしています。そのため、今まではF&Tの電解コンデンサを好んで使っていたのですが、今回はJJ社をメインにすることに。

 

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シャーシ裏側。開口部が大きいところはアルミのアングルで補強を入れてます。

シャーシの表にトランスとかの大物部品が居座るところはスカスカで、あとは結構密集してまして、配線していく順番を考えるのが結構大変だった。

相変わらずアースは、ベルデン錫メッキ単線を使った母線方式で、シャーシに1点アースしています。

センドやリターンの配線は、意図的に長くシールドを引き回してますが、それは、お気に入りのシールド線である、ベルデン8451のキラキラした音を乗せたかったからという理由です。

他の配線は基本的に無味無臭のモガミ、ミッドレンジマシマシに味付けしたいところは、ウエスタンの単線とかも使っています。

 

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スピーカーはセレッションの8インチ。スピーカーケーブルは超定番のベルデン9497、外部スピーカーに繋げられるよう、本体の出力はフォンジャックになってます。そしてプラグはオスもメスも全てノイトリック。

 

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バージョン1の頃の裏側。シャーシマウントはビンテージのフェンダーと同じ逆さま方式です。電源入れると、裏からはオレンジに光るEZ81とEL844が見えます。表は普通の量産アンプなんですが、裏から見ると、これオールチューブで6本使ってんの?というギャップが好きです。

詰め込み過ぎたのでメンテナンスは最悪。各部のクリアランスがカツカツなので、一度シャーシを外さないとプリ管の交換ができないという。

 

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表側。これもバージョン1の頃です。なるべく目立たない部品ばかり使って素っ気無くして、グリルのクロスも自分でソルトアンドペッパーに貼り替えてみました。

 

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 で、これが私のギターと一緒に撮った、バージョン2が完成した時の写真。

ピックは皆さんお馴染みの、平井さんが名刺代わりにしているあれです。

これを弾いてみたいとか、自分もこれ作ってみたいという猛者のリクエストは大歓迎です。

最後に、一応ここはオッサンが釣れねーとボヤきながらも、執念でマス釣りに通い続けるブログです。(笑